我が国の人工林は高齢化が進んでおり、森林の若返り化のために、
造林推進が急務であります。
しかし造林を担う従事者は減少しており、
造林を推進したくてもできていない事例も発生しています。
この問題の解決手段として、ドローンによる苗木運搬が注目されています。
こちらの記事はドローンを活用した苗木運搬について解説します。
ドローンを活用した苗木運搬とは
これまで苗木運搬は、車輌で持ち込まれた苗を、
架線運搬または人力で植栽エリアまで担ぎ上げられ一時収集し、
さらにその場から植栽ポイントまでは手持ちで小運搬していました。
この工程をドローン運搬に置き換えることで、作業員の労災リスク労働と強度の軽減につながると考えられます。
また、2050年のカーボンニュートラルに向けて、
木材利用や再造林等を推進するためのイノベーションが必要とされており、
造林の効率化が求められています。
効率化の側面からも、ドローンによる苗木運搬が期待されています。
ドローンを活用した苗木運搬の効果
ドローンによる苗木運搬の実証研究も進んでいる。
上道キカイ㈱の事例では苗木・獣害防止ネットを運搬し、苗木運搬による要人口数を約44~67%省力化できた。
和歌山県で実施された実証研究でもドローンによる苗木運搬により、
植栽まで含めたトータルの人工数を約21%削減できた(ドローン1フライトあたり60本輸送)。
植栽者の負担軽減にもつながっており、現場からは「かなりの負担軽減になった」「苗木を背負わず山を登れれば、その後の植栽作業も楽になる」といった声も寄せられている。
ドローンを活用した苗木運搬方法
ドローンによる苗木運搬は
①荷掛け、②往路運搬飛行、③荷下ろし、③復路飛行、⑤着陸、
⑥バッテリー交換・機体チェック
の6工程を繰り返し行われます。(バッテリーは1回の装着で複数回往復可)。
写真:ドローンによる苗木等運搬における運搬工程(林野庁:ドローンを活用した苗木等運搬マニュアル参照)
苗木運搬用ドローンは操縦者が発着地点に1人の1オペレーション機種と、
操縦者が発着地点と荷下ろし地点に各1人(計2人)の2オペレーションの機種があります。弊社では2オペレーションの機種である【森飛25】を使用するので、2オペレーションでの実施となります。
2オペレーション方式は、操縦者を発着地点と苗木荷下ろし地点に配置し(発着地点の操縦者を操縦者Aとし苗木荷下ろし地点の操縦者を操縦者Bとする)操縦者Aが機体を中間地点まで操縦し、中間地点に到着するとスイッチ操作で操縦者Bに瞬時に飛行させ、苗木荷下ろし地点へ飛行する方式となります。
2オペレーションで運用することで、見通しの悪い森林でもすべての工程目視で安全に確認しながら作業を実施することが可能になります。
図)2オペレーションでのドローンよる苗木運搬工程
以上がドローンを活用した苗木運搬の効果と苗木運搬方法でした。
苗木運搬の一部の工程にドローンを活用することで、安全で効率的な造林作業を叶えることができます。
ドローンを活用した苗木運搬は高橋木材運輸にお任せください。
また、高橋木材運輸では林業用ドローンのレンタルサービスを実施しています。
まずはお気軽にお問い合わせください。
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